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オーシャンワイズ

オーシャンワイズ

2005年、おいしいシーフードを守り続けたいというロブ・クラークの思いから始まった「オーシャンワイズ」は今、その名前を変えて「オーシャンワイズ・シーフード」と呼ばれるようになっています。当時、海の資源管理の実態に危機感を抱いたロブが、アドバイスを求めたのがバンクーバー水族館でした。

ロブが自らオープンした「フィッシュカウンター」に専念するようになり、「オーシャンワイズ」の運営を託されることになったバンクーバー水族館が、シーフードにとどまらず、プラスチックごみを削減する「プラスチックワイズ」など、海を守る活動の幅を広げたために「オーシャンワイズ・シーフード」と名前を変えることになったのです。

当初、「オーシャンワイズ」に賛同し、活動に参加したのはたった6軒のレストランのシェフたちでした。その取り組みとは、メニューの中の1つでもいい、サステイナブル(持続可能)な方法で捕られたシーフードを使うようにしようというものでした。現実的にやれることから一歩を踏み出そうと始まった「オーシャンワイズ」は約15年を経て、およそ800のレストランやスーパーが加盟するまでに成長し、カナダ全土約8000カ所で展開される一大ムーブメントとなっています。

漁師や業界団体、消費者の考えや行動も徐々に変化し、今やカナダでは、「オーシャンワイズ」はサステイナブルなシーフードの代名詞となりました。カナダを旅する時、わたしたちもレストランの入り口で「オーシャンワイズ」のシールが貼られているのを目にすることができるはずです。目の前に出されたサーモン料理を口に運べば、子どもや孫にも同じ美味しさを味わってほしいというカナダの人たちの思いを感じることができるでしょう。

そしてもう1つ感じてほしいことがあります。「オーシャンワイズ」が「オーシャンワイズ・シーフード」と名前を変えることになった理由、「プラスチックワイズ」です。バンクーバー水族館には、海で回収されたプラスチックごみが展示されています。その中には日本語が記されたものも含まれています。2011年の東日本大震災の際には、日本からカナダ太平洋岸にたくさんのごみが漂着したことを憶えている人もいるでしょう。江戸時代に難破した船や人をカナダまで運んだ黒潮は今、日本のプラスチックごみをも運び続けているのです。

太平洋をはさんで日本とカナダはつながり続けています。そんな海を守ることの大切さも、「TSUNAGARI旅」で感じてもらえたらと思うのです。