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知りたいカナダ

カナダの先住民観光

先住民を知って、  
カナダと繋がれば旅がもっと豊かになる

大地の鼓動に触れる

オーロラ、ナイアガラフォールズ、メープル街道、カナディアンロッキー……。カナダの大地が育んだ雄大な景観は、世界の人々を魅了し、惹きつけてきた。そしていま、<カナダの旅>を愛する人たちの間で、静かに熱い視線が向けられているのが、カナダの大地に抱かれてきた「先住民族」が提供する様々なツアーだ。カナダ先住民は、14,000年の長きにわたってカナダの大地と共存し、大自然を生き抜くためのチエとワザを発達させてきた。 
そして、その中で、独自の風習や世界観が生まれた。ずっと遅れてカナダにやってきたフランス系やイギリス系の人たちは、カヌーやスノーシューなど先住民のチエを取り入れる一方、先住民の心が生んだ文化を、遅れたもの、野蛮なもの、間違ったものと決めつけ、先住民を、キリスト教を信じ、英語かフランス語かしか話さない人間に変えようとした。 
その手段として、先住民の子どもを親から引き離して寄宿舎学校に入れ、その結果、多くの子どもが命を失うという、痛ましい出来事も起こった。 
しかし、各地の先住民の中には、どんなに弾圧されても、したたかに文化と伝統を守ってきた人たちがいた。第二次大戦の後の時代になって、先住民の文化が見直されるようになる。多くのカナダ国民が、先住民の文化は、カナダが世界に誇ることのできる、かけがえのない宝だということに気づいたのだ。

同化の歴史を乗り越えた 
カナダ先住民

彼らの間では、民族の誇りを大切にしよう、  
そして、大地と共に生きてきた先人のチエとワザと精神を引き継ぎ、  
伝えていこうという機運が、大きく盛りあがっている。

その一つの表れが、各地の先住民が運営する文化事業。  
彼ら自身の文化や歴史を外の人たち、非先住民に紹介するものだ。  
「持続可能な開発」が志向されるなど、自然環境の大切さに改めて関心が寄せられる今日、  
そうしたカナダ先住民が営む各種の事業が、  
「大地とのつながりを肌で感じたい」という願いに沿うものとして、  
以前にもまして注目されるようになってきている。

そうした要望に応えるべく、先住民が案内するツアーをはじめ、  
博物館や美術館、先住民のレストランなど、  
先住民文化に触れる多様な場が、今のカナダには用意されている。  
カナダ先住民が暮らす大地は、海辺、森林、大平原、ツンドラ、極北と、  
多様な自然環境に彩られている。  
そのため、先住民の文化も、地域によって大きく異なる。  
例えばトーテムポールは巨木の生えるカナダ西海岸独特の文化だし、  
バイソン(野牛)を追っての暮らしが成り立つのは大草原が広がる地域に限られる。

カナダ先住民は大きく  
3つのグループに分けられる

 
 
01

イヌイット

カナダ北極圏の先住民イヌイット。寒冷な環境のため植物は乏しく、食べ物のほとんどは 狩りや漁で得た肉が占めた。他の地域に比べて伝統 的な生活がつづいてきた。石彫や版画などのアートには、彼らの世界観が反映している。なお、ヌナブト州は彼らイヌイットの州である。

02

ファースト・ネーションズ

北極圏より南に住むカナダ先住民は、かつて西部劇が広めたイメージで「インディアン」と呼ばれた。後々インディアンに代わる用語として登場したのが「ファースト・ネーションズ」。直訳すれば「最初の国々」だ。先住民族に敬意を払うとともに、カナダ先住民の多様性をも反映した用語だと言えよう。

03

メイティ

フランス人男性と先住民女性の双方の血を引く「メイティ」。オジブワ族やクリー族など先住民の文化と、フランスやイギリスの文化が入り混じる、独特の文化を発達させた。1982年のカナダ憲法により、メイティはインディアン(ファースト・ネーションズ)及びイヌイットと並ぶ先住民として認められている。

多様な民族が入り混じる 
多文化主義」の国カナダ。

その中で、他の国から来たのではなく、カナダの大地に根ざした先住民の文化は、 
カナダだけのユニークなものだ。  
カナダに旅したら、各地の先住民の文化にも是非出会ってみたい。

パンフレット  
「知りたいカナダ カナダの先住民観光」(PDF版)  
をご覧頂けます。

カナダの先住民観光

カナダ先住民文化の多様性について、 
歴史と文化をさらに知りたい方へ 
先住民を知って、カナダと繋がれば 
旅がもっと豊かになる