写真:Tourism Yukon / IG: @dancarrphoto
神々しいまでに美しく神秘的なオーロラ。深みのある紫やピンクや緑の光が複雑に絡み合い、渦を巻くように漆黒の夜空に舞う。はるか遠くまで旅をして、ようやくたどり着いた地で出会う大自然の驚異。壮大な宇宙に思いを馳せ、生涯の夢の1つを叶えて、感動の余韻に浸るひととき…。そんなロマンチックな夜は、灼熱の太陽のことなどしばし忘れて、神秘の光のショーに酔いしれたいものですね。
ところで、そんなオーロラを愛するファンのために、宇宙が私たちに与えてくれた意外なプレゼントがあることをご存知ですか。それは、非常に珍しい現象である「太陽活動の極大期」という、太陽の恵みです。実は、この灼熱の太陽の活動と美しいオーロラは切っても切れない関係にあるのです。今年の冬は、太陽の恵みがもたらす感動のオーロラを見つけにカナダを訪れ、大きな夢を叶えてみませんか。

写真:Travel Manitoba
太陽極大期とは
太陽極大期の秘密に迫る前に、まず太陽の黒点について整理しておきましょう。太陽の表面には、周囲に比べて温度が低めのために黒い大きな点のように見える部分があり、黒点と呼ばれています。この黒点が何カ月も続くことがあり、太陽内部から強い磁場が生じた結果とされています。
黒点の数は増減を繰り返していて、およそ11年ごとに黒点の数がピークを迎えます。このピーク時を太陽極大期と言います。
太陽極大期とオーロラの関係とは
黒点は磁場が強く、黒点が多くなると磁場が影響し合い、太陽表面で太陽フレアという一種の爆発を引き起こします。このとき、電気を帯びた粒子が巨大な雲のように集まって最高秒速500キロという超高速度で放出されます。この粒子が地球の大気に衝突すると、明るい光を放ち、オーロラとなるのです。
太陽極大期には黒点の数が増えるため、太陽フレアの頻度・強度ともに大きくなり、別世界のような美しいオーロラが現れます。
太陽極大期になるのは、いつ?
太陽極大期は、およそ11年周期で発生します。現在のサイクルで極大期に達したのは2024年後半のこと。ピーク後は、太陽活動が徐々に減少に向かいますが、強力な太陽活動はまだ数年間続きます。つまり、太陽活動のピークを過ぎたとはいえ、オーロラが出現しやすい状況は今後もしばらく続く見通しです。次のサイクルの極大期が訪れる2035年を待つ必要はありません。

写真:Tourism Yukon / IG: @hynesightadventures
オーロラ観賞を目的にカナダを訪れるなら、太陽極大期が最適と言われるのはなぜ?
オーロラが最もまばゆい光を放つ太陽極大期は、めったに出会えない貴重な機会。それだけに、カナダは地球上で屈指の観賞スポットとなっています。太陽から放出された粒子が地球の大気と激しく衝突すると出現するオーロラ。この現象は、地球の磁極を中心としたドーナツ状の地域「オーロラ・オーバル」で頻発します。カナダ北部の大部分、特にユーコン準州、ノースウエスト準州、マニトバ州は、北半球のオーロラ・オーバルの真下に位置します。だからこそ、年間に100日もオーロラを観賞できるのです。しかも、太陽極大期になると、さらに感動的な光景に。太陽活動の活発化で、オーロラの色も動きもさらに華やかになり、夜空がますます美しく彩られます。
太陽極大期のカナダでオーロラ観賞におすすめの場所は?
オーロラは、カナダのほぼ全土で季節を問わず見ることができますが、オーロラ・オーバルの範囲に収まるユーコン準州、マニトバ州、ノースウエスト準州は、オーロラ観賞に特に適した地域。光害が少なく澄み切った夜空という最高の観賞条件がそろっています。
この3つの地域なら、感動のオーロラ体験でカナダの旅がますます魅力あるものに変わります。しかも、太陽極大期とあって、旅先としての人気がいつも以上に高く、現地でのアクティビティがさらに充実しています。

写真:Tourism Yukon / Jonathan Tucker
ユーコン準州
カナダ北西部に位置するユーコン準州は、いくつかの地域がオーロラ・オーバル直下に当たるとあって、11月から3月にかけてオーロラ出現の可能性が高まります。
かつてのゴールドラッシュで集まってきた探鉱者たちを彷彿とさせるテントキャンプのスタイルあり、断熱性ばつぐんの高級ユルトあり、スタイリッシュでエコなロッジありと、感動のオーロラを文字どおり特等席でゆったり観賞できます。
また、日中も、犬ぞりやスノーシューイング、穴釣り、スノーモービル、野生動物観察、温泉など、わくわくするようなアクティビティが豊富にそろっています。

写真:Travel Manitoba
マニトバ州
亜北極圏に位置するマニトバ州北部。その中の都市・チャーチルは、9月から3月にかけての期間、世界有数のオーロラ観賞スポットとして名を馳せています。
日中は、大自然に囲まれたロッジでゆったり過ごしながら、雪深い冬に生き生きとした姿を見せるベルーガ(シロイルカ)やホッキョクグマ(シロクマ)、ホッキョクギツネなどの野生動物ウォッチングが楽しめます。
夜は、暖房完備で車内にバーカウンターまである特殊車両のツンドラ・バギーに乗り込み、オーロラを心ゆくまで堪能します。オーロラが踊る夜空の下で、氷が張ったチャーチル川を横断し、ユニークな食堂車で特別な食事を味わう楽しみもあります。

写真:Travel Manitoba
ノースウエスト準州
秋~冬にオーロラを見るのであれば、ぜひおすすめしたいのが、ノースウエスト準州。それもそのはず、州都のイエローナイフは、北極圏から南にわずか400キロしか離れていません。
イエローナイフの近くにあるティピー・ビレッジでゆったり快適に過ごします。このビレッジは、オーロラ観賞専用に設計されていて、薪ストーブ完備の広々とした空間、毛皮敷きのソファ、暖房の効いたリクライニング機能付き観賞カプセルが用意されています。
雪と氷のワンダーランドと呼ぶにふさわしいノースウエスト準州では、太陽極大期ならではのきらびやかなオーロラが夜空に舞う感動のひとときを味わえます。
太陽極大期の期間にはカナダに行けそうもないときは?
太陽極大期は、オーロラが通常以上に強い輝きを見せますが、それ以外の時期でも、カナダの北部ではオーロラは日常の一部なのでご安心を。ユーコン準州、ノースウエスト準州、マニトバ州では、オーロラが出現する日は、年間にざっと240日あります。つまり、ピークの期間外であっても、オーロラ観賞の機会は十分にあるのです。
オーロラの魅力や秘密をもっと知りたいときは? カナダのオーロラについて解説する完全ガイドをご覧ください。
