スピリチュアルに酔いしれるナイアガラ断層を辿る旅
オンタリオ州のナイアガラエスカープメント・バイオスフィア・リザーブは、ナイアガラの滝にほど近いオンタリオ湖からブルース半島の先端まで全長725kmに及ぶ石灰岩の断層。この旅では、カナダ有数の絶景を誇るナイアガラの滝を起点に、ナイアガラ断層にそって北西へ進みます。オンタリオ産のワインを味わい、ブルース半島の空気を感じ、最後は「魂の島」と呼ばれるマニトゥーリン島へ。地球の歴史が創造した景観に圧倒されながら、スピリチュアルな先住民文化に酔いしれます。
スピリチュアルに酔いしれるナイアガラ断層を辿る旅
オンタリオ州のナイアガラエスカープメント・バイオスフィア・リザーブは、ナイアガラの滝にほど近いオンタリオ湖からブルース半島の先端まで全長725kmに及ぶ石灰岩の断層。この旅では、カナダ有数の絶景を誇るナイアガラの滝を起点に、ナイアガラ断層にそって北西へ進みます。オンタリオ産のワインを味わい、ブルース半島の空気を感じ、最後は「魂の島」と呼ばれるマニトゥーリン島へ。地球の歴史が創造した景観に圧倒されながら、スピリチュアルな先住民文化に酔いしれます。
1日目
トロント・ピアソン国際空港に到着したら陸路で約90分、120㎞のところにある世界3大瀑布の1つナイアガラの滝へ向かいます。トロント市内にあるビリー・ビショップ・トロント・シティー空港から小型の飛行機で行くこともできます。ナイアガラの滝に到着したらライトアップを楽しみましょう。ナイアガラの水力発電によるグリーンエネルギーと日本製のLEDを使用しサステナブルな運営に取り組んでいます。
TSUNAGARIポイント
ナイアガラ・イルミネーション
夕暮れから始まる毎晩、ナイアガラの滝は信じられないほど色彩豊かな水と光の芸術作品に変わります。特別な照明設備は、クイーンビクトリアプレイスの隣にあるイルミネーションタワー、テーブルロックセンターの屋上、ホースシュー滝付近、ナイアガラ渓谷の奥深くに設置されています。これらのライトが一体となって、息を呑むような美しい光景を作り出します。また、慈善活動を支援する重要な日には、ナイアガラ・フォールズイルミネーション委員会の協力により、滝に特別な色彩のイルミネーションが点灯されます。ナイアガラ公園管理局(Niagara Parks Commission)では、2014年からスタンレー電気社のLEDを採用。旧照明設備の消費電力に対し、LED投光器では約60%の削減効果を実現しています。
2日目
ナイアガラの滝は、重要な観光資源であるとともに、水力発電の動力でもあり、地域の人々の暮らしになくてはならない資産です。滝の楽しみ方は実に多彩です。展望台から、あるいはボートにのって滝が流れ落ちる間近に迫ったり、滝の裏側から流れ落ちる大迫力の水の壁を眺めたり。ヘリコプターにのって美しい馬蹄形のカナダ滝の姿を見下ろすこともできます。
TSUNAGARIポイント
ナイアガラの滝
落差約50mを誇るナイアガラの滝の大いなる力を感じる体験は豊富に用意されています。この滝の大水しぶきをあびながら間近で滝を見るナイアガラシティクルーズが最も一般的なアプローチです。ミストポンチョを着てカタマラン船の観覧デッキへ。アメリカ滝、ブライダルベール滝、そしてカナダ滝を巡ります。夜には「イルミネーション・ナイト・クルーズ」でカラフルにライトアップされた滝を楽しむことができます。ジャーニー・ビハインド・ザ・フォールズでは、エレベーターで約46m下へ降り、基盤岩を抜けて目的地である細い通路の縁、ナイアガラの滝の中心に降り立ちます。短いトンネルを抜けると、そこは13階以上の高さから流れ落ちる水の壁の真後ろです。ナイアガラ・ヘリコプターのコックピットからナイアガラの滝を眺めるのがのもエキサイティングな体験です。テーブルロックやスカイロンタワーの展望台からも滝を見下ろすことができます。世界で最もワイルドな急流のひとつを間近で体験できるホワイト・ウォーター・ウォークもおすすめ。遊歩道に沿って歩き、素晴らしいワールプール・ラピッズへ。急流が約3m~5mの高い波を作り出します。
ナイアガラパークス水力発電所
ナイアガラ川の下流、カナダ滝のふもとにある、ナイアガラパークス水力発電所は、 2006年に廃止されるまで、オンタリオ州フォートエリーとニューヨーク州バッファローの地域にサービスを提供していました。水から電気への変換の物語を伝えるためのキャンバスとして、100年前の施設を使用しています。インタラクティブな展示と最先端の没入型の音と光の体験が含まれるアトラクションを体験できる施設として、ナイアガラパークス水力発電所は、2021年7月30日にオープン。3Dプロジェクションマッピングを利用して、発電所の歴史とユニークな建築の両方を紹介する没入型のエンターテイメントを楽しめます。ゲストは空間を流れるアニメーション化された音と光の空間全体でリアクティブメディアを体験します。
Canapedia ナイアガラの滝が創り出すサステナビリティ
3日目
ナイアガラの滝から車で約30分、ナイアガラ・オン・ザ・レイクに到着します。今でも19世紀のイギリスの雰囲気を色濃く残す街には、小さな雑貨店やギフトショップが並びます。この地域は、世界的にも有名なカナダのワイン産地として知られています。ナイアガラ・エスカープメントの恩恵、石灰岩質の土壌は、ワイン生産に最適です。家族経営のワイナリーで試飲やおいしいランチを楽しんだ後は、カナダ有数のアルペン・リゾート、ブルーマウンテンへ出発。約2時間30分のドライブです。
TSUNAGARIポイント
ナイアガラ・ワイナリー
ナイアガラの滝周辺は、カナダきってのワイン産地。全体の生産量が少ないため、日本を含む海外へは多くは輸出されていませんが、その質の良さで、今や世界的にも注目の的。ほとんどのワイナリーではテイスティング・カウンターを備えたワインブティックも併設。ナイアガラのワイナリーはとてもカジュアルな雰囲気で、誰でも入りやすく観光スポットとして楽しめるのも大きな魅力。比較的規模の大きいリーディング・ワイナリーから、レアなワインが見つかるブティック・ワイナリー、スペシャルな1本に出会えるユニーク・ワイナリー、オーガニック&サステナブルなワイナリーまでさまざまです。レストランを併設したワイナリーでは、地元で獲れた野菜やフルーツをふんだんに使った「ナイアガラ・キュイジーヌ」はワインとの相性も抜群です。
Canapedia ナイアガラ・エスカープメントとワイナリー
Canapedia 輝く希少なアイスワイン
For Glowing Hearts ポール・ハーバー:オーガニック&サステナブルなワイナリーのオーナー兼生産者
4日目
ブルーマウンテンリゾート周辺では、樹齢200年以上の木々が茂る深い森、苔むした谷間、深い渓谷にかけられた吊り橋、ジョージア湾を見渡せる絶壁や洞窟など、神秘的な自然の美しさを満喫します。ブルーマウンテンはナイアガラ・エスカープメントの穏やかな気候と豊かな土壌の恩恵を受けリンゴの一大産地でもあります。地元の生産者と観光で訪れる人々をつなぐプロジェクトがアップルパイ・トレイル。地元のサイダリーやアップルパイを提供するカフェを訪ねてみましょう。
TSUNAGARIポイント
ブルーマウンテン
トロントから車で約2時間、ブルース半島の付け根、ジョージア湾の最南端にあるのが、オンタリオ州有数のリゾートエリア、ブルーマウンテン。山のふもとにできた瀟洒なリゾートビレッジを中心に、周辺の山、そして森、湖を舞台に四季を通じて様々なアウトドア・スポーツが楽しめる場所です。冬はオンタリオ州最大のスノーリゾートとなります。ブルーマウンテンリゾート周辺では、樹齢200年以上の木々が茂る深い森、苔むした谷間、深い渓谷にかけられた126mのスリリングな吊り橋、ジョージアン・ベイを見渡せる絶壁、人がかろうじて通り抜けることのできる洞窟など神秘的な美しさを体験できます。自然を満喫しながらゆったりウォーキングするのに最適な場所です。木々の上に渡された細い橋を巡る「ツリートップ・ウォーク」やケーブルにぶら下がって谷間を渡る「ジップ・ブライド」といった冒険的なアトラクションやエコ・アドベンチャー・ツアーも行われています。
アップルパイ・トレイル
アップルパイ・トレイル
ブルーマウンテン周辺には“アップルパイ・トレイル (Apple Pie Trail)”なるものがあります。ナイアガラ断層がもたらす穏やかな気候と豊かな土壌が、おいしいりんごを育てます。秋の収穫後に作られるおいしいアップルパイは、この地域の名物。このエリアを訪れた方にも、ぜひその伝統的な料理を食べて欲しい! と、この“アップルパイ・トレイル”というプロジェクトがスタート。地域のレストランやカフェなどが、りんごを使った自家製のスイーツを提供し、この地元の特産品を盛り上げます。T&Kフェリー・オーチャードなど一部の果樹園では、スーパースピンドルという栽培法を採用していて、従来の栽培方法より、リンゴが大きくなります。木の生え方も普通とは違ってまるで蔓のように生えていきます。また、ブルーマウンテンのケイトゥーレストランでは、ピエロギ型のアップルパイ(apple pie’rogie)や、地元ソーンベリー地区のリンゴを使ったソーンベリー・アップルパイの他、ソースにリンゴを使ったお料理がいただけます。
参照動画:ブルーマウンテンとアップルパイ街道
5日目
5日目はブルース・ペニンシュラ国立公園へ。ここではブルース半島のユニークな岸壁やビーチ、真っ青なジョージア湾の美しさを体験できます。約30kmにわたって続く湖岸には、長い年月をかけて波が削りだした奇岩が多く、深い洞窟や岸壁など、迫力ある風景が点在。絶景を眺めながら湖岸のトレイルを時間をかけて歩きましょう。ハイキングトレイルは、森の中まで続いているので、森林浴も楽しめます。
TSUNAGARIポイント
ブルース・ペニンシュラ国立公園
ヒューロン湖にあり、東にジョージア湾が広がるブルース半島。この半島のユニークな岸壁やビーチ、真っ青なジョージア湾の美しさを体験できるブルース・ペニンシュラ国立公園です。約30kmにわたって続く湖岸には、長い年月をかけて波が削りだした奇岩が多く、岩壁の上部に突き出た岩やグロットと呼ばれる神秘的な洞窟など、迫力ある風景が点在しています。ブルース半島の先端部、13,000ヘクタールの湖面とそこに点在する19の島々を含むこのエリアは、カナダで最初の国立海洋公園に指定された場所です。広大で、湖水は南国の海を思わせるような透明度。豊富な生物の棲み処であるだけでなく、湖底には21艘の沈没船も残され、「水中博物館」として人気を集めています。半島先端の街トバモリーからは、鮮やかなブルーグリーンの湖面、フラワーポットと呼ばれるキノコ状の岩が縁取るユニークな島々を巡るクルーズが運航しています。
6日目
トバモーリからフェリーで2時間、ヒューロン湖の北に横たわるマニトゥーリン島へ向かいます。マニトゥーリンとは「魂の島」という意味。アニシナアベ族をはじめとしたいくつかの先住民コミュニティがあり、スピリチュアルな雰囲気がただよう島内では、先住民が主催するスマッジと呼ばれる儀式や伝統の歌やドラムといった文化体験、カヌーや乗馬など、自然と文化に基づいた本物の先住民文化体験を通して、この地に暮らす人々とのつながりを築きます。
TSUNAGARIポイント
グレート・スピリット・サークル・トレイル
五大湖の中にある島として最大であるマニトゥーリン島で、他では味わえない先住民のスピリチュアルな体験を味わうなら、グレート・スピリット・サークル・トレイルへ。神秘的な滝から息をのむような絶景まで、この島の自然の美しさに勝るものはこの島に息づく文化と伝統だけです。マニトゥーリン島には7つの先住民コミュニティがあり、先住民の豊かな歴史は彼らすべてにとって非常に重要な存在です。グレート・スピリット・サークル・トレイルでは、同行の地元ガイドから島の歴史や自然、そこに住む人々についての説明を受けることができます。物語に耳を傾け、地元の料理を一緒に食べ、伝統的なセレモニーにも参加してみましょう。この島を訪れた人にしか体験できない「魂の島」のスピリチュアルなパワーを感じることができるはず。