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学びの旅:カナダの博物館・美術館ベスト15

Dawson City Museum

学びの旅:カナダの博物館・美術館ベスト15

数百年、ひょっとしたら数千年もの間に誕生した工芸品や芸術の数々に囲まれた巨大博物館を歩いて回る−−。これほど素晴らしい経験はほかにありません。わずか数時間のうちに壮大な時間旅行を味わい、独創的な世界に浸ったり、宇宙に関する新たな知識を仕入れたりすることができるのですから。

 

カナダにある博物館や美術館は実に2,000館以上。それぞれに独自の得意分野があります。中でも印象的な展示やコレクションで毎年多くの来館者を集めている博物館・美術館のベスト15を選びました。カナダの西から東にかけての順でご紹介します。

 

ドーソンシティ博物館

クロンダイク地方で巻き起こったゴールドラッシュを機に、一夜にして西部でも屈指の入植地となったドーソンシティ。一攫千金を夢見て、職も家族も投げ出してやってきた人々とは。ゴールドラッシュ以前の町はどんな景色が広がっていて、ゴールドラッシュによってどのように変貌したのか。そんな疑問はドーソンシティ博物館外部リンクタイトルeにおまかせ。金鋳造の実演や当時の採掘用機関車の見学のほか、さまざまな展示があります。

 

ロイヤルBC(ブリティッシュ・コロンビア)博物館

19世紀後半のビクトリアの風景、この地に生息していた体毛に覆われたマンモスの姿、先住民が使っていた儀式用の仮面…。ブリティッシュ・コロンビア州にまつわるさまざまなテーマが学べるビクトリアのロイヤルBC博物館外部リンクタイトルe。自然史・人類史にスポットライトを当てた常設展示が特徴です。発掘品や各種資料など貴重なコレクション(700万点)の展示にとどまらず、それぞれの時代に合った背景・景色も再現しています。

 

UBC人類学博物館

UBC人類学博物館外部リンクタイトルeは、ブリティッシュ・コロンビア州の海と山を一望できる環境にあります。同博物館の先住民の芸術作品は、世界屈指のコレクションを誇ります。マスキーム族に代々伝わる土地に誕生した同博物館では、こうした先住民の素晴らしい文化や伝統を紹介することに力を入れています。また館内のギャラリーには、世界中から収集した文化的に重要な品々が1万点以上も展示されています。

ロイヤル・ティレル古生物学博物館

カルガリーから北東へ約1時間半のアルバータ州ドラムヘラー。約7500万年前まで遡ると、この辺りには多くの恐竜が暮らししていました。そのため現地で恐竜の化石が数多く発見されたことを受け、ロイヤル・ティレル古生物学博物館外部リンクタイトルeが設立されることになったのです。恐竜の骨格の展示は世界最大級と言われ、16万点以上の個体標本を収蔵するなど、科学好きにも『ジュラシック・パーク』ファンにも必見のスポットです。

 

マニトバ博物館

The Manitoba Museum
マニトバ博物館

マニトバ博物館外部リンクタイトルeはウィニペグ最大の博物館で、コレクションも対象も広範囲にわたります。9つある常設展示室には、実際に中に入ることができる17世紀の実物大の船から、昔のバイソン狩りの様子のジオラマまで、あらゆるものが展示されています。またプラネタリウムでは、現在の壮大な夜空を観察できます。定期的に開催される巡回展示も、来るたびに独自性のある新鮮な内容が味わえます。

 

カナダ人権博物館

ウィニペグのカナダ人権博物館外部リンクタイトルeは、カナダでもとりわけ目を引く斬新なデザインの建築です。曲線状の鋼鉄とガラスが織りなす異彩を放つ構造も注目ですが、10の主展示室に集められた素晴らしいコレクションの数々を通じて、人類が経験してきたさまざまな出来事やその中での一人ひとりが置かれた状況について、じっくりと考える機会を与えてくれます。人権に対する意識啓発と啓蒙を目的に掲げる世界唯一の博物館です。

 

ロイヤル・サスカチュワン博物館

サスカチュワンの歴史をとことん遡ることができるロイヤル・サスカチュワン博物館外部リンクタイトルe。カナダの大平原に初めて誕生した博物館として、サスカチュワンに関するあらゆるものが収蔵されています。この広大な博物館の展示は大きく3分野。まず生命科学展示室は、サスカチュワン州に暮らす生物の多様性や、人間が自然に及ぼしている影響がテーマです。先住民展示室は、この地域の先住民が持つ豊かな歴史にスポットライトを当てています。地球科学展示室では、この地域の古代史、特にサスカチュワンに生息した恐竜を始め、絶滅生物に関する展示があります。

 

ロイヤル・オンタリオ博物館

世界の文化と自然史に関する博物館としてはカナダ最大のロイヤル・オンタリオ博物館外部リンクタイトルe。トロントのダウンタウンに位置し、恐竜から、古代エジプト、カナダの先住民に至るまで、幅広い展示が特徴です。各フロアをつなぐ階段の近くには、高さおよそ24メートルのトーテムポールが天井近くまでそびえています。芸術、歴史、考古学、鉱物学、地質学、古生物学、動物学のほか、ありとあらゆる分野の展示が集まっています。

 

オンタリオ美術館

実に9万点に上る美術作品を収蔵するオンタリオ美術館(アートギャラリー・オブ・オンタリオ)外部リンクタイトルe。北米最大級にしてトップクラスの美術館に数えられます。カナディアン・アートに関しては世界最大のコレクションを誇り、中でも注目は1920年代に活動したカナダの風景画画家7人からなる「グループ・オブ・セブン」の名作の数々。もちろんカナダ以外の作品も多数あり、アフリカ芸術の展示、ヨーロッパの大規模なコレクションなどアートの世界旅行を楽しみながら、ルネッサンスやバロックの時代から現代までをたどることができます。ジャンルも、写真、彫刻、グラフィックアート、インスタレーションなど多種多様。ルーベンスにゴヤ、ピカソ、レンブラントまで、あらゆる画家の作品がそろっています。

 

カナダ戦争博物館

オタワ川のほとりにあるカナダ戦争博物館外部リンクタイトルeは必見。まず目に飛び込んでくるのが、特徴的な建物のデザイン。全体的に平坦な低層の建物ですが、片側だけ空に突き出すように伸びている部分があり、その高さ24メートル。どこか手招きしているような印象も受けます。館内では、歴史の中でカナダが関わったさまざまな紛争をテーマとした展示が見られます。戦車、軍用車両、兵器、軍服などの膨大なコレクションが続き、兵士の装備が時代ごとに変遷してきた様子もよくわかります。

 

カナダ歴史博物館

 

1856年に誕生したカナダ歴史博物館外部リンクタイトルeは、カナダでも屈指の歴史を誇る博物館です。ケベック州ガティノーにあり、来館者数は国内首位で年間120万人が訪れます。これほどの人気を集めるのには理由があります。400万点の展示資料・標本を通じて、2万年に及ぶカナダや世界の歴史をたどります。カナダ太平洋岸の先住民の物語、文化、信仰についても知識を深めることができます。また、博物館がある場所から見渡すことができるオタワ川とパーラメントヒルの美しい景観もお見逃しなく[オタワ川とパーラメントヒルの美しい景観を見渡しながらカナダ太平洋岸の先住民の物語、文化、信仰についての知識を深めることができます。

 

モントリオール美術館

思わずベレー帽に独特の口ひげをたくわえてアーティスト気分に酔いしれてしまいそうなモントリオール美術館外部リンクタイトルe。作品収蔵数は4万1000点に上ります。美術館を名乗っていますが、伝統的な美術品にとどまらず、音楽、映画、ファッション、デザインなど、あらゆる作品が展示されています。カナダ一の人気を誇る美術館と言われるだけあって、館内では古代のガラスの花瓶や、モネの絵画、ユニークなモダンファニチャーに至るまで多彩な展示に出会えます。

 

文明博物館

ケベックシティの文明博物館外部リンクタイトルeは、社会の進化を反映したコレクションを展示しています。実は博物館の建物自体も同じ考え方に基づき、古い構造と現代的デザインを融合したものになっています。館内では、ケベック州の先住民、州の歴史に関する展示のほか、世界の文明の進化に関する各種巡回展も開催されています。標本資料は50万点以上に上り、訪れるたびに新たな発見があるはずです。

 

ピア21カナダ移民博物館

ハリファックスを訪れたら、ぜひピア21カナダ移民博物館外部リンクタイトルeにも足を延ばしたいもの。名称の「ピア21」とはハリファックス港の第21埠頭を意味します。実際、歴史を振り返ると、100万もの人々がこの第21埠頭を使ってカナダと外国の間を行き来した記録があります。その意味で、カナダの人口の2割は、一族の誰かがこの国立史跡と何らかの形でつながっているのです。そんなピア21を中心に移民の歴史にスポットライトを当てた同博物館では、移民データベースで乗船名簿を検索できるほか、カナダにたどり着いた難民や戦地に赴く兵士、帰郷した兵士らの記録写真を見ていると、その表情から期待や不安が胸に迫ります。移民国家カナダの足跡をたどることのできる博物館です。

 

ザ・ルームズ

The Rooms
ザ・ルームズからの眺め - 写真:Barrett and MacKay Photo/Newfoundland and Labrador Tourism

独自の豊かな歴史に彩られたニューファンドランド&ラブラドール州。そんな州の姿や足跡に出会えるのが「ザ・ルームズ外部リンクタイトルe」です。18世紀の軍事要塞の跡地に建てられた同施設には、州のアートギャラリーや各種文書館、州立博物館が同居する複合施設になっています。芸術・工芸品、歴史的な文献、文化財など、今のニューファンドランドを生み出したあらゆる品々が展示されています。また、伝統的な造船技術や、30種の鳥類、軍事史の展示もあります。