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カナダのベストグルメ

James Hotel, Saskatoon, Saskatchewan

カナダのベストグルメ

受賞歴あるシェフや先進的なワイン職人。先見性ある食の匠や数々の賞に輝くクラフトビール・ブリュワリー、そんなさまざまな魅力がすべて詰まったカナダ。世界から熱い視線を集めています。

カナダの名物がベーコンとビーバーテイルとメープルシロップだけという時代は過去のものになっています。もちろん、こうした名物は今も各地で味わえますが、多彩な景色があるカナダと同様に、地元色や民族色、国際色豊かなメニューも続々と登場しています。また、さまざまなレストランが増加したことから、カナダのグルメ料理も以前に増して気軽に楽しめるようになりました。そこで今回は「どこで食べる? 何を食べる?」をテーマに各地の話題をお届けします。

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバー

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのサーモン & バノック – credit: Greg Funnell
ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーのサーモン & バノック – credit: Greg Funnell

太平洋に面し、肥沃なフレイザーバレー地域を擁する港町バンクーバー外部リンクタイトルe。地元産食材にこだわった旬の味が楽しめます。さらに独創的な料理、さまざまな文化を持ったシェフなども、カナダの食の人気スポット外部リンクタイトルeに魅力を添えています。地産地消主義で以前から定評あるバンクーバーの元気なフードシーンが今、世界でセンセーションを巻き起こしています。有名シェフのいるレストラン(おすすめはビジズ外部リンクタイトルeホークスワース外部リンクタイトルe)、先住民経営のビストロ(サーモン & バノック外部リンクタイトルe)、100店近くあるフードトラック外部リンクタイトルe、ダインアウト・バンクーバー・フェスティバル(毎年恒例の国内最大の食の祭典外部リンクタイトルe)、CSE(カナダ・シグネチャー・エクスペリエンス外部リンクタイトルe)の1つでもあるガストロノミック・ギャスタウン・ツアー外部リンクタイトルe(現在休止中、詳細はウェブサイト参照)などのアクティビティなど盛りだくさんです。

アルバータ州バンフ

アルバータ州バンフ・タウンサイトのパーク・ディスティラリー  – credit: Banff Lake Louise Tourism/Paul Zizka
アルバータ州バンフ・タウンサイトのパーク・ディスティラリー  – credit: Banff Lake Louise Tourism/Paul Zizka

美しい景観にただただ驚くばかりのカナディアン・ロッキーで知られるバンフ外部リンクタイトルe 。周囲には、グレーを帯びたブルーの氷河湖や魅力あふれる素敵な山の町があるだけでなく、ここにも素晴らしいグルメスポットがあります。カルガリー外部リンクタイトルeから車で1時間30分のバンフ国立公園外部リンクタイトルe中心には、ブティックやビストロが軒を連ねます。カジュアルな雰囲気のチャックス・ステーキハウス外部リンクタイトルe は牧草で育てたアルバータ牛のメニューが豊富。また眺めが抜群のスカイ・ビストロ外部リンクタイトルeは、バンフ・ゴンドラ外部リンクタイトルeの山頂駅近くにあり、地元産食材を生かした料理が自慢です。美しいレンガの壁で世界的に知られるユネスコ世界遺産のフェアモント・バンフ・スプリングス・ホテル外部リンクタイトルe。その内部を紹介するツアーが、CSE外部リンクタイトルe認定の「イート・ザ・キャッスル外部リンクタイトルe」(お城を食べ尽くそう)ツアーです。名前のとおり、心もおなかも満たされるひとときが味わえます。

サスカチュワン州サスカトゥーン

サスカトゥーンのヒース・レストラン – credit: 2018 Tourism Saskatoon/Carey Shaw Photography
サスカトゥーンのヒース・レストラン – credit: 2018 Tourism Saskatoon/Carey Shaw Photography

『フォーブス』誌に「カナダで今注目の新しい食の街外部リンクタイトルe」と紹介された9つの橋の街外部リンクタイトルe ・サスカトゥーン。実際、プレーリー流の家庭料理や手の込んだエスニック料理、安全安心の地産地消型の料理など、多彩な味が揃っています。ババズ・ホームスタイル・ペロギーズ外部リンクタイトルeは、店名にもなっている手作りのペロギーという東欧発祥料理が名物。こちらのペロギーは、プーティン(フライドポテトにチーズとグレイビーソースをかけた料理)を組み合わせたウクライナ風です。また定評あるタベルナ・イタリアン・キッチン外部リンクタイトルeは、家族でシェアできる本格的な料理が人気。プライマル外部リンクタイトルeエイデン・キッチン&バー外部リンクタイトルeは、サスカチュワン産の肉や魚、野菜、キノコ類などを使った料理が揃っています。なお、エイデンは料理人の腕前を競う人気番組『トップ・シェフ・カナダ外部リンクタイトルe』の初代チャンピオン、デール・マッケイがオーナーです。いろいろありすぎて、どこに行けばいいのか迷いそうですね。夏に訪れるなら、歴史のあるイベント、テイスト・オブ・サスカチュワン・フェスティバル外部リンクタイトルeはいかが(2021年に延期)。地元のレストランや賑やかなコンテスト「シェフ・シリーズ」、ライブショーなど多彩な内容のフェスティバルです。

マニトバ州ウィニペグ

マニトバ州ウィニペグのフォークス・マーケット – credit: Destination Canada
マニトバ州ウィニペグのフォークス・マーケット – credit: Destination Canada

広大なプレーリーが広がるマニトバ州外部リンクタイトルeにはグルメスポットがたくさんあります。そんなマニトバらしさを味わうのにおすすめなのが、ウィニペグ外部リンクタイトルeフォークス・マーケット外部リンクタイトルeです。メインフロアには、フードやドリンクを売る屋台が20店以上も並びます。中でも、創作和食のキュー・グリル外部リンクタイトルe、タラやオヒョウ、ウォールアイ(淡水魚)のフリッターが人気のファーギーズ・フィッシュアンドチップス外部リンクタイトルe、放し飼いのマニトバ・ビーフのパティを使ったニューバーガー外部リンクタイトルe、14種類のフレーバーのアイスクリームが揃ったネオン・コーン外部リンクタイトルeがおすすめです。こちらのカナダのグルメスポットトップ10にもおすすめショップがあります(ミニ・ドーナッツ・ファクトリー外部リンクタイトルeもその1つ)。食後はフールズ&ホーセズ外部リンクタイトルeでラテを一杯。あるいは20種類のクラフトビール、20種類のワインを揃えたコモン外部リンクタイトルeでほろ酔い気分に。続いて2階へ向かいましょう。キューティーの手彫りアクセサリー外部リンクタイトルe、コール&カナリー・キャンドル・カンパニーのおしゃれなハンドメイド雑貨外部リンクタイトルeなど、地元産のグッズは見ているだけでも楽しいものです。

オンタリオ州プリンス・エドワード・カウンティ

プリンス・エドワード・カウンティにあるカウンティ・サイダー・カンパニーのエステート・ワイナリー – credit: Asymetric/Quinn Vorster
プリンス・エドワード・カウンティにあるカウンティ・サイダー・カンパニーのエステート・ワイナリー – credit: Asymetric/Quinn Vorster

トロント外部リンクタイトルe から車で東に3時間走ると、「美食の宝庫オンタリオ外部リンクタイトルe」を実感します。オンタリオ湖の北東湖岸に隣接する島、プリンス・エドワード・カウンティ外部リンクタイトルeは、まさに農業とともに発展した街です。現在、ここに45以上のワイナリーに加え、最近盛り上がりを見せているサイダー(リンゴ酒)シーン、地産地消を掲げるレストランなどが集まり、カナダ最高水準のグルメスポットになっています。まずは丸一日かけて食を体験するCSE外部リンクタイトルe認定のアドベンチャー「バウンティ・オブ・ザ・カウンティ外部リンクタイトルe」に参加してみましょう。 フロム・ザ・ファーム・クッキング・スクール外部リンクタイトルeで自らメニューを決め、地元で材料を揃えてランチづくりに挑戦する企画です。地元のワイナリーに寄った後は、1830年代の農家の建物を使ったスクールから10分ほどのところにある心地よい宿、イン・アット・ハフ・エステーツ外部リンクタイトルeがおすすめです。

ケベック州イースタンタウンシップ

イースタン・タウンシップスで多彩なケベック産チーズを味わう – credit: Gaelle Leryoer
イースタン・タウンシップスで多彩なケベック産チーズを味わう – credit: Gaelle Leryoer

ワイン、チーズ、ビール、そして地元色豊かな料理。ケベック州外部リンクタイトルeイースタン・タウンシップス外部リンクタイトルeはカナダ最高の食を味わうグルメスポット外部リンクタイトルeとして申し分ない環境が整っています。モントリオール外部リンクタイトルeから車で東に2時間。米国のバーモント州、ニューハンプシャー州、メーン州と隣接する肥沃な地域で、ケベック州産ワインの60%がここイースタン・タウンシップスで生産されています。サイクリングやドライブで楽しみたいのが、全長140キロの ブロム・ミシスクワ・ワイン街道外部リンクタイトルeや、もう少し人里離れたルートになる全長171キロの エストリー・ワイン街道外部リンクタイトルeです。サン・ブノワ・デュ・ラック修道院では、受賞歴あるブルー・ベネディクティン外部リンクタイトルeを味わってみましょう。マイクロブラッスリー・コアティクック外部リンクタイトルeではスタウト(ベルギースタイルのビールの一種)のアビス・ドゥ・ラ・ゴルジュを。マノワール・ハビー外部リンクタイトルeル・ハトレー・レストラン外部リンクタイトルeでは、地元産食材を使ったケベック料理が味わえます。マノワール・ハビーにはホテルもあります。マサヴィッピ湖畔の暖炉付きのデラックスルームに泊まってリラックスしましょう。

ニューファンドランド&ラブラドール州セントジョンズ

ニューファンドランド&ラブラドール州キディ・ビディのマラード・コテージ – credit: Mallard Cottage
ニューファンドランド&ラブラドール州キディ・ビディのマラード・コテージ – credit: Mallard Cottage

昔からシーフードやジビエ料理、それにフィギー・ダフやジグス・ダイナー外部リンクタイトルeなどちょっと変わった地元レストランで知られる海沿いのニューファンドランド&ラブラドール州外部リンクタイトルe。最近では、新進気鋭のシェフらが率いるグルメシーン外部リンクタイトルeが話題です。特にこの傾向が顕著なのが、活気あふれる州都外部リンクタイトルeセントジョンズ。地元の農家や漁師と手を結び、新しい食のあり方を追求するレストランが増えています。チンチェッド・レストラン&デリ外部リンクタイトルeは、こだわりの肉料理やチーズの盛り合わせが人気。ダウンタウンから5分ほどのキディ・ビディの漁村に佇む18世紀の建物を使ったマラード・コテージ外部リンクタイトルeでは、旬の素材を生かしたメニューが豊富です。続いて1725年に建てられた石造りの イエローベリー・ブリュワリー&パブリック・ハウス外部リンクタイトルe へ。こちらではカム・フロム・アウェー・アイランダー・ペールエールを味わってみてください。

ニュー・ブランズウィック州フレデリクトン

ニュー・ブランズウィック州フレデリクトンのボイス・ファーマーズ・マーケット – credit: Ashley MacDonald
ニュー・ブランズウィック州フレデリクトンのボイス・ファーマーズ・マーケット – credit: Ashley MacDonald

ニュー・ブランズウィック州外部リンクタイトルeの食の世界もシェフらが新たな動きを見せています。、脚光を浴びているのが、州都フレデリクトン外部リンクタイトルeのセントジョン川沿いのエリア。モダンなカナダ料理なら、11thマイル外部リンクタイトルeへ。シェフのピーター・トンプキンスが地元産食材を生かして作り上げるチキンパイヤール・サラダ、クーレット(イチボ)のたたきステーキ、野菜・穀物のローストなどの大皿料理を楽しめます。また、日本酒ベースの独創的なカクテルのプッシュオーバーなども注目です。歴史あるフレデリクトン・ボイス・ファーマーズ・マーケット外部リンクタイトルeに足を運び、シェフ気分でゼンマイやブルーベリーなど旬の素材を調達するのも楽しいものです。職人手作りのチョコレートや地元のワインなどのおみやげもお忘れなく。自宅にスペースがあれば、個性的なガーデン・オーナメントのショップもあります。

プリンス・エドワード島州シャーロットタウン

プリンス・エドワード島州シャーロットタウンのビクトリア・ロウ – credit: Tourism PEI/Stephen Harris Photography
プリンス・エドワード島州シャーロットタウンのビクトリア・ロウ – credit: Tourism PEI/Stephen Harris Photography

プリンス・エドワード島州(PEI)外部リンクタイトルeの州都シャーロットタウン外部リンクタイトルeでは食がブーム。CSE外部リンクタイトルe アイランド・フレーバーズ・カリナリー・ブートキャンプ外部リンクタイトルe(2021年に延期)が申し込み受け付け中です。キュリナリー・インスティテュート・オブ・カナダ外部リンクタイトルeで、地元産食材を使ったオリジナル創作料理のための食材選定法や料理法を伝授します。続いてフードトラックにも寄ってみましょう。例えばトラッキン・ロール外部リンクタイトルe。こちらは東南アジア風のアイスクリームを、「バナナ・ラムパブリック」(バナナ・リパブリックのパロディ)とか「ミント・トゥ・ビー」(タイの人気ドラマのパロディ)など、P.E.I.ならではの楽しいフレーバーで提供しています。最後に旬の料理が自慢のソルト&ソル・レストラン&ラウンジ外部リンクタイトルeもお忘れなく。新鮮なムール貝とフレンチポテト、チポトレ・タコスなどタパス料理が揃っています。また、コーク&キャスト外部リンクタイトルe は、アトランティック・カナダ唯一の海に浮かぶレストラン。地元のシーフード料理が堪能できます。

ノバ・スコシア州全域

ノバ・スコシア州ハリファックスのロブスターを味わう – credit: Brett Ryan
ノバ・スコシア州ハリファックスのロブスターを味わう – credit: Brett Ryan

食をテーマにしたグルメ街道が州内に張り巡らされるノバ・スコシア州外部リンクタイトルeの旅は一味違います。カナダ全体のシーフードの4分の1を出荷するノバ・スコシア州。それだけに海の幸をテーマにしたトレイルが2つあるのもうなずけます。まずノバ・スコシア・ロブスター・トレイル外部リンクタイトルe沿いでは、ロブスターを豪快にサンドしたロブスターロールから、熱々のロブスターフォンデュまで、カナダ東海岸で大人気のロブスター料理が堪能できます。続いてノバ・スコシア・チャウダー・トレイル外部リンクタイトルeでは、熱々の多彩なシーフードチャウダーが待っています。ワイン、ビール、サイダー(リンゴ酒)、スピリッツをテーマにしたカナダ初のトレイルが ノバ・スコシア・グッド・チア・トレイル外部リンクタイトルeです。こちらでは文字どおり多彩なドリンクの試飲が楽しめます。

ユーコン準州ホワイトホース

ユーコン準州のイン・オン・ザ・レイク – credit: Government of Yukon
ユーコン準州のイン・オン・ザ・レイク – credit: Government of Yukon

最近注目を浴びているグルメスポットが ユーコン準州外部リンクタイトルe。ユーコンと言えば、古い塩漬け保存された本物の人の指を入れた「サワートゥー外部リンクタイトルe」なるカクテルを出す店が話題になったことがありますが、そんな悪名高いサワートーとは違う、もっと素敵な料理がたくさんあります。州都 ホワイトホース外部リンクタイトルeでは、ライムバジルで味付けしたブラックタイガーやカレーチキンシチューなどのカリブ風料理が自慢のアントワネッツ外部リンクタイトルe、ジビエのミートボールやヘラジカの熟成テンダーロイン、コールドスモーク・サーモンなど旬の味を生かしたクロンダイク・リブ&サーモン外部リンクタイトルe 、定番ステーキハウスのG&Pオン・メイン外部リンクタイトルeなどがあります。町の南に55キロほど車を走らせると、イン・オン・ザ・レイク外部リンクタイトルeがあります。こちらは、亜寒帯特有のベリー類やベニザケなど地元産食材を生かした料理のお店。ロッジも経営しているので、宿泊すればディナーも楽しめます。また、ユーコン・ウイスキー&ワイン・ウィークエンド・ツアーなどパッケージツアーも利用できます。

素晴らしい景色はもちろん、カナダならではのおいしい郷土料理や多国籍料理も堪能してみてください。