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カナダにやってくる鳥たち

カナダにやってくる鳥たち

バードウォッチングブーム:バードウォッチングはもともと、北米でとても人気の高いレクリエーションの一つです。それが、新型コロナウイルスの世界的なパンデミックにより、自然の中で少人数や一人で活動することを好む人が増えたことで、さらに勢いを増しています。
一時の流行?:新しいデータによると、バードウォッチングは、単にロックダウンだからブームになっているわけではありません。またバードウォッチングをするのは、熱心な鳥類学者だけではありません。小さなお子さんのいる家族、写真家、持続可能な社会に賛同する人、そして散歩にでかける理由を探している人にとっても、同じくらい魅力的です。鳥を観察するために高級な機材を買ったり、わざわざ遠くまででかけたりする必要もなく、身近な場所で楽しむことができます。

鳥の重要性:バーズ・カナダ外部リンクタイトルeによると、鳥は、植物の受粉、天然の害虫駆除、種子の散布、栄養の循環など、健全な生態系を維持するために重要な役割を果たしています。また、鳥は環境の変化にとても敏感なので、科学者は生態系の健全性を測るのに、鳥の助けを借りています。鳥たちの国、カナダ:カナダがバードウォッチングのホットスポットであることを大多数の旅行者は知りません。カナダでは、東海岸から西海岸まで、大都市でも小さな町でも、バードウォッチングをする機会が至るところにあります。バードウォッチングのコミュニティは、初心者でも温かく迎え入れてくれることでよく知られています。双眼鏡を手に、「バードウォッチングの宝庫」カナダで驚きの体験をしてください。
州の鳥たち:マニトバ州のカラフトフクロウ、ヌナブト準州のライチョウ、プリンスエドワードアイランド州のアオカケスなど、カナダのすべての州と準州で州鳥外部リンクタイトルeを定めています。州鳥は、式典や紋章などで公式の象徴としてよく使われます。
ご存知ですか?:実はカナダを代表する国鳥は決められていません。けれども、金色の1カナダドル硬貨にはアビ(common loon)が描かれており、この硬貨がルーニー(loonie)と呼ばれるゆえんになっています。

先住民族とのつながり:鳥は、多くの先住民族にとって重要なシンボルとなっています。例えばカラスは、北西海岸の多くの先住民が、初のハイダ族の誕生をはじめとする起源神話の中で重要な役割を果たしたと考えています。多くのファースト・ネーションズの文化では、ガチョウやアヒルの到来は、冬が終わり重要な食料源が戻ってきたことを意味し、喜んで迎えます。こうした水鳥への感謝のしるしとして、多くの先住民族のコミュニティでは、春になると特別なごちそうを用意し、祈りやダンスを捧げます。また、世界の鳥類の重要な生息地となっている国内の北方林の大部分が、ファースト・ネーションズの伝統的な土地に位置していることから、多くの先住民が時間を割いて保護活動に携わっています。例えば、先住民管理者プログラム外部リンクタイトルeによって、渡り鳥が生存するために必要な数百万エーカーの土地を管理し提供しています。

Indigenous bird / Destination BC

最先端のツール:先住民のユーザー向けに作られた「先住民のための海鳥観察(Indigenous Monitoring of Marine Birds)外部リンクタイトルe」は、ブリティッシュコロンビア(BC)州の海岸線やその周辺で海鳥を観察するとき、情報収集に役立つツールです。
渡りのルートを追って:何百万羽もの渡り鳥の生息地であるカナダには、毎年春になると巣作りや繁殖のために、鳥たちが湖や森に戻ってきます。世界渡り鳥の日外部リンクタイトルe(2022年5月14日)にカナダ各地で開催されるイベントに参加して、渡り鳥のことを学んでみませんか? 今年の鳥の祭典では、光害が渡り鳥に及ぼす影響をテーマとして取り上げています。光害は、夜間に飛行する鳥の方向感覚を失わせ、建物にぶつかる原因となり、鳥の長距離移動を妨げることがあります。光害のない夜空の素晴らしさはこれだけではありません。カナダ国内には、そんな夜空を楽しめるスポットがたくさんあります!
カナダ国内では426種の鳥類が確認されていますが、その多くは絶滅の危機に瀕しています。樹木のない北極圏のツンドラと、温帯のカナダ南部との間に位置する地域である北方林には、約327種の鳥類が生息しています。北方林に含まれる、アルバータ州北東部とノースウエスト準州南部にまたがるウッド・バッファロー国立公園外部リンクタイトルeなどは、渡り性の森の鳴禽類をはじめとする鳥類の重要な生息地となっており、野鳥ファンが集まっています。
ご存知ですか?:ウッド・バッファロー国立公園は、渡り鳥であるアメリカシロヅルの唯一の営巣地です。どんな鳥を探せばいいか、eバード・カナダ外部リンクタイトルeでお近くのバードウォッチングスポットを調べてみてください。

人気のバードウォッチングスポット:カナディアン・ネイチャー・サーヴェイ外部リンクタイトルeによると、カナダ人の5分の1近くがバードウォッチングをしており、年平均で133日も野鳥観察にでかけています。人気のバードウォッチングスポットを以下にご紹介します。
オンタリオ州リーミントンにあるポイントピーリー国立公園は、北米の中心に位置することから、カナダ東部ではあまり見られない希少種が生息しています。春の渡りがピークを迎える頃には、フェスティバル・オブ・バーズ外部リンクタイトルeが開催されます。この催しの目玉は、鳥類学者や、国立公園を管理するパークス・カナダなどのバードウォッチングの専門家による、興味深い講演やプレゼンテーションです。
ニューファンドランド&ラブラドール州にあるケープ・セント・メアリーズ生態系保護区外部リンクタイトルeは、海鳥の生態系保護区に定められており、何千羽ものカモメ、オオハシウミガラス、カワウなどの堂々たる鳥類の生息地となっています。またこの保護区は、世界で最も南に位置するハシブトウミガラスの繁殖地にもなっています。ガイド付きの写真撮影ワークショップに参加して、この保護区のことをもっと知ってください。
➢ 意外に思われるかも知れませんが、オンタリオ州トロントには最高のバードウォッチングスポットがいくつもあります。トミー・トンプソン・パーク外部リンクタイトルeは、何種類ものコロニーを作る水鳥や岸辺の鳥の自然の生息地であることから、野鳥ファンのお気に入りの場所となっています。また、渡りの間に休息と栄養補給が必要な多くの鳥類にとっての、重要な中継地でもあります。
ニュー・ブランズウィック州のファンディ国立公園では、海岸地域に260種以上の鳥類が生息しています。12月には、鳥類学者や来訪者がこの地域を探索し、生息する鳥の集計を行うクリスマス・バード・カウントが開催されます。
パークス・カナダのウェブサイト外部リンクタイトルeでその他のバードウォッチングスポットをご覧ください。

集まれ、野鳥ファン:カナダ人は鳥に関するフェスティバルが大好きです。オンタリオ州のフェスティバル・オブ・バーズのほかにも、ユーコン準州セレブレーション・オブ・スワン外部リンクタイトルeでは、何万羽ものハクチョウ、カモ、ガチョウが大移動するのを記念して、ガイド付きの散策や教育ワークショップが開催されます(4月と5月)。BC州のクートネーズで開催されるウィングズ・オーバー・ザ・ロッキーズでは、オンラインのバードウォッチング・ワークショップ、プレゼンテーション、イベントのほか、写真コンテストが開催されます(2022年5月9日から15日まで)。アルバータ州で開催されるソングバード・フェスティバル外部リンクタイトルeでは、ガイド付きのバードウォッチング・ハイキング、自然ワークショップ、ソングバード・スカベンジャーハント(借り物競争)、渡り観察所のツアーなどが行われます(5月)。また、オンタリオ州トロントでは、約5000万羽の鳥が春に戻ってくることを祝うトロント・バード・セレブレーション外部リンクタイトルeが開催され、オンラインのイベントや、ウェビナー、講座が行われます。
 

Tourism Yukon