サーモンと「命のサイクル」に出会う旅
20世紀初頭に活躍したカナダ人アーティストのトム・トムソンとグループ・オブ・セブン。彼らは独自の画風で美しいカナダの自然を描き、カナディアン・アートを世界的に有名にしました。まだ現在のように交通機関の発達しない時代に、アルゴンキン州立公園を未開の地だったカナダ各地を旅しながら、森や湖、山や空など、数多くの風景を描きました。彼らが目にして、彼らの心を動かした風景とは。このツアーでは、秋の紅葉に彩られたオンタリオ州で、トム・トムソンとグループ・オブ・セブンにゆかりのある場所を巡りながら、息をのむような大自然の絶景と印象的なカナディアン・アートを重ね合わせながら、旅人の感性を刺激します。旅を通して、カナディアン・アートの素晴らしさを感じ取れるのです。
サーモンと「命のサイクル」に出会う旅
20世紀初頭に活躍したカナダ人アーティストのトム・トムソンとグループ・オブ・セブン。彼らは独自の画風で美しいカナダの自然を描き、カナディアン・アートを世界的に有名にしました。まだ現在のように交通機関の発達しない時代に、アルゴンキン州立公園を未開の地だったカナダ各地を旅しながら、森や湖、山や空など、数多くの風景を描きました。彼らが目にして、彼らの心を動かした風景とは。このツアーでは、秋の紅葉に彩られたオンタリオ州で、トム・トムソンとグループ・オブ・セブンにゆかりのある場所を巡りながら、息をのむような大自然の絶景と印象的なカナディアン・アートを重ね合わせながら、旅人の感性を刺激します。旅を通して、カナディアン・アートの素晴らしさを感じ取れるのです。
1日目
夕方、トロント・ピアソン国際空港に到着。ユニオン・ピアソン・エクスプレス(空港鉄道)に乗って、トロントダウンタウンへ。早速、オンタリオ美術館(AGO)のAGOビストロでアートを感じながら夕食を取るもよし、またキングストリート沿いのレストランやバーで多様性あふれるカナダの活気を感じながら夕食を味わうのも良いでしょう。
TSUNAGARIポイント
オンタリオ美術館
トロントの中心部でひときわ目を引く外観が特徴のオンタリオ美術館。元々は1900年にトロント美術博物館としてオープンしましたが、2008年にトロント生まれの建築家フランク・ゲーリーによって大規模に改装されました。館内はカナダ産の木材がふんだんに使われ、温もりを感じる空間。ヨーロピアン・アートからカナディアン・アートまで、世界中から集まったコレクションが幅広く所蔵しています。一流シェフの料理が味わえるAGOビストロやセンスあふれるアイテムが揃うギフトショップも人気です。
2日目
午前:19世紀のウィスキー蒸留所を再開発して誕生したディスティラリー地区へ。カフェやショップ、小さなアートギャラリーなどが集まり、地元の若者で賑わいます。個性あふれるアイテムやアート作品など、多様な文化の触れてみましょう。その後、ケンジントン・マーケットを歩けば、トロントには多くのカルチャーが共存し、独自の魅力が生まれる理由がわかるはず。
午後:トロント郊外にある緑に囲まれた美術館「マクマイケル・カナディアン・アート・コレクション」へ移動します。トム・トムソンやグループ・オブ・セブンの風景画を眺めていると、カナダの自然がもつ様々な表情を感じると同時にカナディアンアートに対する好奇心が深まります。
TSUNAGARIポイント
ディスティラリー地区
午前:19世紀のウィスキー蒸留所を再開発して誕生したディスティラリー地区へ。カフェやショップ、小さなアートギャラリーなどが集まり、地元の若者で賑わいます。個性あふれるアイテムやアート作品など、多様な文化の触れてみましょう。その後、ケンジントン・マーケットを歩けば、トロントには多くのカルチャーが共存し、独自の魅力が生まれる理由がわかるはず。
午後:トロント郊外にある緑に囲まれた美術館「マクマイケル・カナディアン・アート・コレクション」へ移動します。トム・トムソンやグループ・オブ・セブンの風景画を眺めていると、カナダの自然がもつ様々な表情を感じると同時にカナディアンアートに対する好奇心が深まります。
マクマイケル・カナディアン・アート・コレクション
トロントの郊外にあるマクマイケル・カナディアン・アート・コレクションは、トム・トムソンやグループ・オブ・セブン、ファースト・ネーションズ、メイティ、イヌイット、その他のカナダ人アーティストによる6500以上の作品を展示する美術館です。もともとマクマイケル夫妻が自分の所有地にトム・トムソンやグループ・オブ・セブンの作品を集めて作った美術館ですが、多くのコレクションを集まり、1965年にオンタリオ州に寄贈しました。広々とした敷地内にはトム・トムソン・シャックやグループ・オブ・セブンのメンバーの墓地もあり、カナダの芸術を築いたアーティストの世界に浸ることができます。
3日目
早朝から約2時間のドライブでアルゴンキン州立公園へ。玄関口のハンツビルは、アルゴンキン州立公園は、グループ・オブ・セブンを魅了したカナダの大自然のひとつとして、多くの作品で描かれています。午後は紅葉の絶景の中でハイキングやカヌーを楽しみながら、彼らの心を感じてみましょう。また、玄関口のハンツビルのグループ・オブ・セブン・アウトドア・ギャラリーやトム・トムソン像など、ファンには必見のスポットも満載です。
TSUNAGARIポイント
アルゴンキン州立公園
アルゴンキン州立公園は、マスコーカ地方にある東京都の3倍以上の広さを持つ州立公園です。1893年にオンタリオ州政府が初めて制定した州立公園で、カナダ国定史跡にも指定されています。約7700平方kmの森が広がり、1500を超える湖が点在。それらを無数の水路が結び、総距離は2000km以上。世界中のカヌーイストの憧れの場所として知られています。毎年10月になると鮮やかな紅葉が広がり、その美しさに息を呑むことしょう。
ハッチェリー(孵化場)
自然豊かなカナダ太平洋岸でも、残念ながらサーモン資源は減少傾向にあります。このため「ハッチェリー(孵化場)」を舞台に、サーモンを増やすための取り組みが続けられています。遡上してきたサーモンから卵を採取して孵化させ、放流するのがハッチェリーの役割。放流の前、稚魚はハッチェリー生まれの目印として、尾に近い背中にある脂鰭(あぶらびれ)を切り取られ、鼻には極細のタグが埋め込まれます。なくなっても泳ぎに影響しない脂鰭がないサーモンを釣り上げたら、頭を切り落として船着き場の「ヘッド・デポ」に入れておきます。それらは研究施設に集められ、タグ情報からサーモンの資源状況の把握に役立てられます。つまり、われわれも釣りをしながら「命のサイクル」を守る取り組みに貢献できるのです。
4日目
早朝から鮮やかな紅葉の中、スー・セント・マリーへ出発します。途中、オンタリオ州北部で最大の街、サドベリーへ立ち寄ります。ここでは少しだけ気分転換にアートの世界から離れてみましょう。かつて鉱山の街であったこの場所のおすすめは、何といってもダイナミックアース科学博物館。入口の約9mの巨大なニッケル銅貨のレプリカが目を引きますが、地球科学や採鉱の歴史が知的好奇心をくすぐります。夕方にスー・セント・マリーに到着。
TSUNAGARIポイント
ダイナミックアース科学博物館
サイエンスノースが運営するダイナミックアースは、オンタリオ州サドベリーにあるインタラクティブな科学博物館です。入口の約9mの巨大なニッケル銅貨のレプリカが目を引きます、このかつての鉱山の街、サドベリーで体験したいのは、地下7階にある地下ツアーでしょう。オンタリオ州北部の地質学と豊かな採掘遺産を含む、ユニークなアドベンチャー体験を味わえます。
5日目
いよいよ旅のハイライト、アルゴマ・セントラル鉄道の「アガワ・キャニオン・ツアー・トレイン」を体験します。スー・セント・マリーから乗車し、森と湖の間を駆け抜けて、燃えるような紅葉の中を片道4時間かけて走ります。そこにはグループ・オブ・セブンの絵画に描かれているような鮮やかな風景が続きます。車内では日本語の音声ガイドもあるので安心です。アガワ渓谷に到着したら90分間の自由時間。開放感あふれる渓谷でハイキングを楽しみましょう。
TSUNAGARIポイント
アガワ・キャニオン・ツアー・トレイン
スー・セント・マリーからハーストまでの470kmを結ぶアルゴマ・セントラル鉄道。1914年に鉱物産地から物資や労働者を運ぶことを目的として開通しました。この鉄道のルート上にあるのがアガワ渓谷です。「アガワ・キャニオン・ツアー・トレイン」では、スー・セント・マリーからアガワ渓谷まで観光目的とした日帰りツアーに参加できます。列車の車窓から広がる渓谷や深い森の中、美しい湖は数多くのグループ・オブ・セブンの絵画にも描かれています。アガワ渓谷に到着したら90分間の自由時間があるので、線路から76m上の崖に設置された展望台までハイキングしてみましょう。
6日目・最終日
午前はスー・セント・マリーのアルゴマ美術館で、グループ・オブ・セブンの作品に触れます。アルゴンキン州立公園やアガワ・キャニオン・ツアー・トレインなど、これまで目にした風景と重ね合わせれば、新しい感動と出会えることでしょう。午後は、車でキラーニー・マウンテン・ロッジまで移動します。
7日目
最終日は、ヒューロン湖の湖畔に佇む「キラーニー・マウンテン・ロッジ」です。グループ・オブ・セブンやトム・トムソンが愛したカナダの自然を辿ったら、あなた自身が自然の中でゆっくり過ごしてみましょう。ハイキングやパドリング、さらにはグループ・オブ・セブンがそうしたように、あなた自身が風景画を描いてみるのも良いでしょう。太陽が沈むと、ピンクの花崗岩の温かみのある輝きが水から放射されます。その時、あなたの中にも今までにないインスピレーションを感じるはずです。
©Max Coquard
TSUNAGARIポイント
キラーニー・マウンテン・ロッジ
素朴でありながら、エレガンスも感じさせるキラーニー・マウンテン・ロッジは、サドベリーの南、ヒューロン湖の湖畔に位置するリゾートです。もともとは水上飛行機またはボートでのみでアクセス可能な隠れ家リゾートでしたが、現在は車でもアクセスが可能です。自然の美しさと静けさに囲まれた環境で、ハイキングやカヌーをはじめとしたアウトドアを楽しむことができます。さらに地元のアーティストと共に絵画を描く体験もできます。多くのカップルがウェディングを行うことも納得できます。