この記事はデネ・シンクレアがカナダ先住民観光協会のブログに投稿した記事を再掲載したものです。
多様性に満ちたカナダ。その特徴は豊かで変化に富んだ景観にとどまりません。この国には、数千年の歴史を経てもなお繁栄を続ける古代先住民のコミュニティが何百も存在します。カナダのさまざまな文化センターやヘリテージ・パークでは、世代を超えて語り継がれてきたさまざまな物語や先史時代の遺跡に親しむことができます。こうした先住民の足跡をたどり、多種多様な先住民文化への知識を深めることができます。
ワヌスケウィン・ヘリテージ公園でタイムトリップ
サスカチュワン州サスカトゥーンの外れにあるワヌスケウィン・ヘリテージ公園。6000年以上に及ぶ史料を収蔵する一大拠点であり、カナダで最も長期に渡って発掘作業が続けられている遺跡発掘の拠点でもあります。このヘリテージ公園は、古代の先住民が暮らした移動用住居ティピーの跡であるティピーリング(固定用の石がリング状に並んだ遺跡)、石塚、植物の種子、卵の殻、動物の骨などを展示し、グレートプレーンズの北部に暮らす人々の歴史にスポットライトを当てています。「パス・オブ・ザ・ピープル(先住民の歴史の小径)」を歩くガイドツアーでは、遠い昔に大平原で繁栄を謳歌した人々の暮らしの様子を垣間見ることができます。
ワンダケの旅で先住民の神話と伝説に触れる
メンバートウ・ヘリテージ公園でミクマク族の歴史を学ぶ
ノバ・スコシア州ケープ・ブレトン島のシドニーからほど近いメンバートウ・ヘリテージ公園 。2万平方メートルを超える広大な公園です。屋内には、土地に伝わる古代文化にまつわる充実した展示があり、物語や歴史が何世代にもわたって口頭だけで伝承されてきた秘密に迫ることができます。ギフトショップ「ペトログリフ」には、地元で作られたアートや工芸品が並んでいます。ぜひおみやげにどうぞ。
カイ・ルナガイのハイダ・ヘリテージ・センターで今も息づくハイダ族の文化に触れる
かつてブリティッシュ・コロンビア州北西岸にあった伝統的な漁村をモチーフに誕生した広さ4645平方メートルのハイダ・ヘリテージ・センター。敷地内には、博物館、イベントホール、彫刻工房、カヌー工房、ビストロ、多目的教室(2カ所)があります。ブリティッシュ・コロンビア州北西沿岸にある同センターでは、言語、アート、歴史に触れ、ハイダ族と陸・海の関係について理解を深めることができます。
クワンリン・ドゥン文化センターで先住民文化に触れる
ユーコン川のほとりにあるクワンリン・ドゥン文化センターでは、何千年にもわたってこの地に長らく暮らしている先住民族の歴史や芸術、音楽、伝統食に触れることができます。厳選された展示資料の数々に加え、広い通路沿いには解説資料もあります。また、トリンギット族出身アーティストのマーク・プレストンが手がけた『サン・ムーン・ウィンドウ』は必見です。
メテペナーギア・ヘリテージ公園でミクマクの長老たちの足跡をたどる
ニュー・ブランズウィック州で3000年以上にわたって繁栄したミクマク族の文化。そんなミクマクに語り継がれる物語や音楽、口承されてきた土地の歴史に出会える最新施設です。園内の遊歩道を歩いて、かつてミクマク族の漁村として栄えた古代村落の遺跡を訪ねてください。オーガスティン・マウンドとオックスボーは、現在は国定史跡に指定されています。