温暖な気候と十分な降雨量に恵まれたBC州は、素晴らしい庭園の宝庫です。中でもビクトリアのブッチャート・ガーデンは世界的にも有名で、USA TodayやCNN、ナショナル・ジオグラフィックといったメディアの「美しいガーデン」調査でも常に上位にランクインしています。実際、22ヘクタールの敷地内を、900種類もの植物が彩る様子は見事。
もちろんBC州にはブッチャート・ガーデン以外にもぜひ訪れたい名園がいっぱいあります。ここでは、BC州観光局が選んだ「ビクトリアとバンクーバーの絶対行くべきガーデン10カ所」をご紹介しましょう。
ビクトリア
熱帯地方のジャングルを再現したインドアガーデンで、6,000匹もの蝶をはじめ、カメ、カモ、フラミンゴ、ヤモリ、イグアナなどを見ることができます。樹木やつる植物などが作り上げる、熱帯雨林の多様な姿も印象的です。新しくできたインセクトラリウムでは、世界中から集められた昆虫などがジャングルのような環境の中で飼育されており、こちらも見応え十分。ブッチャート・ガーデンから5分、ノース・ビクトリアのブレントウッド・ベイにあります。
ビクトリア大学にある庭園で、カナダでも有数のシャクナゲのコレクションを誇ります。200種類、1,500本以上ものシャクナゲをはじめ、ツツジやサツキなど幅広い植生の4,000本もの樹木群で構成されています。
カナダで人気上位の庭園でもあり、4ヘクタールの敷地内には手で触れる事もできるキッズ用のガーデン、カナダ最大の盆栽ガーデンなどいくつかのテーマガーデンがあります。さらに40ヘクタールの自然保護公園も隣接しており、絶滅危惧種の植物や多くの野鳥が見られます。
ジョージアのアブハジ王子、王女によって1946年に造られた小規模ながらも美しい庭園。背景には2人の長いラブストーリーがあり、ロマンチックな歴史的ガーデンとして大切にされてきました。敷地内にある可愛らしいティールームでは、ここで栽培された植物を使ったハーブティーなどが味わえます。
ビクトリアのダウンタウンから車で25分ほどのロイヤル・ロード大学内にあり、エドワード朝様式の庭園からは、オリンピック山脈の見事な風景がファンデフカ海峡越しに一望できます。伝統的なローズガーデンをはじめ、日本式&イタリア式のガーデンも楽しめます。さらに、古い森や渡り鳥の保護区、先住民の史跡などを抜ける15kmのハイキング・トレイルも整備されています。
バンクーバー
標高152mと、バンクーバーではいちばん高い位置にある公園で、街を一望できる絶景スポットとしても有名です。52ヘクタールの敷地内には、採石場跡地を利用したユニークな庭園や原生植物などが見られる樹木園が広がります。また、中央にあるドーム型のブローデール温室では、熱帯、亜熱帯、砂漠地帯と3つの気候が再現され、世界中から集められた500種類以上の植物が育ち、その中を200羽の鳥が自由に飛び交っています。
UBC植物園&新渡戸記念庭園
UBC(ブリティッシュ・コロンビア大学)のバンクーバー・キャンパス内に、この2つの名園があります。植物園では世界有数のモクレンとカエデのコレクションが見られ、また400種類以上のシャクナゲが咲くアジアン・ガーデンをはじめ、アルプス・ガーデン、温帯雨林ガーデン、そしてハーブ・ガーデンなど見所は豊富です。森の中、木から木へと渡された吊り橋を歩きながら自然観察ができるユニークなアトラクション「グリーンハート・ツリーウォーク・エコアドベンチャー」も楽しめます。
一方、新渡戸記念庭園は、その美しさで、常に北米の日本庭園トップ5に選ばれている名園。茶室での伝統的なお茶も楽しめます。
広さ22ヘクタールの優雅な庭園内では、ヒマラヤから地中海沿岸地方まで、そしてルイジアナ湿地帯や太平洋北西岸など、多種多様な環境の植物を見ることができます。春には見事なサクラの花吹雪も体験できます。
チャイナタウンにあるこの伝統的な中国庭園は、明の時代(1368-1644)の学者の家と庭をモデルに造られています。岩や植物をはじめ、曲がりくねった小径や通路、中庭の眺望も含め、アシンメトリーなデザインが印象的です。都会の真ん中にありながら、自然のリズムを感じられる庭園です。
バンクーバーの象徴ともいえるスタンレー・パーク内では、6カ所の庭園が見学できます。例えばローズガーデンは、バラの株数3,500以上を誇り、庭内のバラやクレマチスのつたで覆われたあずまや風アーバーは必見です。フローラル花壇では、3月から5月にかけてチューリップなどが咲き誇ります。また、テッド&マリー・グレイグ・シャクナゲ・ガーデンでは、シャクナゲやアゼリアなどの新種が集められており、5月上旬の約2週間が見頃となります。
BC州のガーデン情報や、庭めぐりをベースにした旅行行程を直接チェックする場合は、ガーデンズ・ブリティッシュ・コロンビアのサイトへ。